余りの寒さに朝五時に起きた。
寝袋を二枚重ねているのに気付いたとき体は冷え切っていた。
な、なんだこれ....
Googleで気温を調べるとマイナス4度。そりゃ寒いわけだ.....
快晴!寒いけど!
こうも寒いとなかなか起きるのが億劫で、道の駅を脱出したのは午前8時半。凍える体と心を奮い立たせて282号線を南下していく。
秋田との県境まではひたすら登りだった。見える標識は斜度表示ばかり。
斜度7パーセントの標識を見た10分後に今度は斜度9パーセントの標識が現れる....そんな感じでずっと登りが続いた。
雪が音を吸収するからか、あたり一面音がなく、空気が張り詰めているように感じられる。
気付いたら自転車をとめて雪景色に見とれていた。
予想以上に峠越えに時間がかかったせいでお昼には携行食を食べつくしてしまった....
しょうがないので、お湯をわかして函館で買ったカップヌードルを食べることに。
しかし、お茶はあるけど水は無い。
...........
雪溶かすか......
とにかく雪をコッヘルにぶち込む
なかなか溶けないが.....
完成!!
峠を越えると不思議と雪は全く見なくなり、するすると坂道を下れて秋田県に突入。
寝床候補の道の駅には早めについた。
道の駅かづの。巨大な門がある。
とても広くて立派な道の駅で、駐輪場の横になにかの資料館が併設されていた。平日だからか人もいなくがらんとしている。資料館の受付の方に営業後テントを張っていいかきいてみると快諾してくれた。
ただテントはっていいかだけ聞くのは申し訳ないな......
時間もあるし受付の方に入館料を払って資料館へ行ってみる。
正直期待はしてなかった。だからなおさら驚いた。
50mはあろうか、縦に長く薄暗い母屋。
そこに軽トラックほどの大きさのお神輿がずらりと金色に輝いて並んでいた。
300年近く前から続く花輪ばやしというお祭りで使われる神輿で、地域の各町が一つ神輿を用意してそれをたくさんの人たちで担いで市街地を練り歩くらしい。
こんなに大きなものを担ぐなんて....凄すぎる....
お祭りの様子を想像して見てもないのに圧倒された。
思いがけずこの地域の文化を知れた。
普段そんなことには興味ないくせに、寒くてつらい峠を頑張って越えたご褒美をもらったような気がして、嬉しかった。
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